仕切りが少なく暮らしがラク 新たなステージに選んだ住まい
- DATA
- 所在地:那覇市
- 家族構成:夫婦
- 設計:リード・アーキテクト株式会社(担当/小野章子)
- 敷地面積:260.62㎡(約78.8坪)
- 建築面積:90.67㎡(約27.4坪)
- 延床面積: 88.19㎡(約26.6坪)
- 用途地域:第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域
- 構造:木造(在来軸組工法)
- 完成時期:2020年2月
- 建築:リード・アーキテクト株式会社(担当/小野)
- 電気:オガ電設(担当/緒方)
- 水道:株式会社沖宮設備(担当/武富)
- キッチン:タカラスタンダード株式会社(担当/真栄里)
- 家具 :ライトハウス(担当/山口)
- 植栽 :有限会社プラネットファーム(担当/友利)
健康を考えて「0(ゼロ)宣言の家」を選び、暮らしの動線をラクにするための工夫を凝らす。
定年後のご夫妻が楽しい日々を送っています。
※週刊かふう2021年1月8日号に掲載された内容です。
もてなしを楽しむ美的センスにあふれて
玄関ドアを開けると、庭で摘み活けられたアカバナが出迎え、ホールの奥にはご友人が描いたという絵画が飾られています。
「うちではまずウェルカムドリンクを召し上がっていただくことになっています」
と奥さまの朗らかな笑顔とともに差し出されたのは、お手製の色鮮やかな紫蘇ジュース。沖縄産のビーグを使った畳を敷いた和室もタペストリーや活け花で空間を彩るなど、茶道を趣味とする奥さまが〝もてなしの心〟を散りばめた住まいに、訪れた方も感激してしまいます。
「親戚や友人たちが集まる機会も多く、親しい人にはお好きな茶碗やカップを自由に選んでもらっているんですよ」
とダイニングの壁のニッチを利用して造作したカップボードを見せてくれました。大工さんと相談して、以前の家で使っていた茶器から選び抜いたティーポットやソーサーの直径をもとに狭い奥行きを決めたという特注のデザインは、ひと目ですべての食器が見て取れて取り出しやすいのがご自慢。
キッチンや寝室のLow-e複層ガラスを用いたアルミ樹脂複合サッシの近くには、ナチュラル感のあるカゴを利用したディスプレイが。床にパイン、梁は松、柱はヒノキと無垢材をふんだんに使った住まいに、自然体を好むお二人のライフスタイルが垣間見えるようです。
仕切り壁を少なく掃除がラクな平屋に
大所帯だった以前の家から二人だけの新たな家に住みかえたUさんご夫妻。
「以前の家は2世帯住宅の2階建てで部屋数も多く、階段の昇降もキツイと感じるようになっていました」
と話し始めたUさん。新居用の土地はすでに確保していたので、ともに定年を迎えた後の住まいについて具体的なイメージを固めていったそうです。
「明るくて風通しが良く、緑の庭が欲しい。何より壁や扉、段差が少なく、掃除がラクなレイアウトにしたかった」
そんな中で出会ったのがリード・アーキテクト株式会社の「後悔しない家作りセミナー」でした。Uさんは3回、奥さまも1回受講したそうです。
「住医学研究会が監修した『医師が薦める本物の健康住宅』という本を読み、木造住宅への憧れもありました。免疫力を高めてアレルギーや喘息を引き起こさない家づくりという考えに共感したので『0宣言の家』を建てることに決めました」
とUさん。設計面でいうと、平屋であること、玄関ドアの前まで車をつけられることなどをリード・アーキテクトの小野さんへ伝えたそうです。
サイズダウンを果たしてシンプルに暮らしたい
シンプルな暮らしを実現するため、Uさん夫妻は持ち物を今後使うものだけ厳選して新居へ入れることにしました。
「食器は10分の1、服は3分の1、台所用品は2分の1に減らすのが目標です」
と奥さまが話すように、すっきりと片付いた空間は真っ白の漆喰壁とも相まって清々しい雰囲気を醸し出しています。調湿作用や消臭効果に優れたスペイン漆喰は、住まい心地にも大きく反映しているとのこと。
「寝付きが良くなって、よく眠れるようになったかな」
と感想を語るUさんに、小野さんは
「『0宣言の家』の標準仕様である電磁波対策『テラヘルツ加工技術』も貢献していると思います」
と説明を添えました。
花々が咲く緑豊かな庭を眺めながら、リビングでくつろぐひととき。来客とともに楽しく過ごすダイニング。
「大人も子どもも『ここは居心地が良いよね』と言ってくれるんですよ」
それは、Uさん邸を的確に表現する一番の褒め言葉だと誰もが実感しているようです。