健康と快適さを実現する断熱仕様 伝統を未来へつなぐ木造のムートゥヤー
- DATA
- 設 計: 株式会社琉球住樂 一級建築士事務所(担当:伊良皆盛栄)
- 敷地面積: 542.42㎡(約164.08坪)
- 建築面積: 159.79㎡(約48.34坪)
- 延床面積: 133.62㎡(約40.42坪)
- 用途地域: 第一種中高層住宅専用地域
- 構 造: 木造軸組工法平屋建て
- 建 築: 株式会社琉球住樂
- 電 気: テルヤ電業
- 水 道: 有限会社海西工業
- キッチン・UB・トイレ: TOTO
- 内部建具: 有限会社照屋木工所
- 外部建具: 株式会社エクセルシャノン
- 外 構: 金勢造園
- 屋 根: 有限会社八幡瓦工場
- 大 工: 大友内装・考技建
- 左 官: 有限会社仲松左官工業
フクギの屋敷林、琉球石灰岩の石積み、一枚岩のヒンプンなどがあり、格式高い敷地の外構を保存することを条件に、RC造の家を建て替えた木造のムートゥヤー(本家)。
寄棟の屋根には赤瓦が乗り、南正面に軒の深い雨端(アマハジ)空間を持つ家構えは昔ながらの沖縄民家そのもの。間取りも床の間のある一番座、仏壇のある二番座を南東に配置するなど伝統的な形態を踏襲し、玄関土間の目の前にそびえる大黒柱やリビングダイニングの吹き抜けに架かる太鼓梁が、木の家ならではの存在感を示しています。
一方では最新の技術と知見を駆使した断熱仕様を備え、真夏でも「エアコン一台で足りる」快適さを併せ持っています。
材料面では、構造体をはじめ床、内部建具、造り付け家具まで、沖縄でも古くから使われてきた宮崎県産の飫肥杉を使用。内壁の仕上げには県産漆喰を施工しました。200年以上住み継がれる家を目指し、経年変化で味わい深くなるような素材を使い、メンテナンスのしやすさにも配慮しています。
敷地南側の門前から見た外観。フクギや石積みの外構は以前の位置から全体的に50cmほどセットバック。一枚岩のヒンプンは新居のレイアウトに合わせて移動させた
リビングダイニングの頭上は屋根の勾配を生かして吹き抜けにするとともに小屋組を現し、木の存在感と開放感が同居した空間に
二番座の和室から一番座を見る。建て替え前の家に倣って窓際の床は板の間に。窓の外の外構は、フクギの間から集落の気配が感じられるように、石積みの高さをあえて抑えた
設計・施工会社
株式会社琉球住樂 一級建築士事務所
TEL:098-852-6936 | http://10raku.co.jp
南城市玉城字愛地697-1