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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

伝統構法をベースに耐久性・耐候性を高める 技と知恵を尽くした貫木屋(ぬちじやー)

伝統構法をベースに耐久性・耐候性を高める 技と知恵を尽くした貫木屋(ぬちじやー)

DATA
設計・施工: 木脇ホーム
敷地面積: 498.00㎡(約150.64坪)
建築面積: 187.15㎡(約56.61坪)
延床面積: 140.79㎡(約42.57坪)
用途地域: 無指定
構  造: 木造軸組工法平屋建て

敷地は北側の海に向かってなだらかに下る坂の途中にあり、特に冬の間は海風が吹き上がってくるような、建物にとっては厳しい場所。伝統的な沖縄の建築様式を踏襲した赤瓦の木造家屋ですが、築10年を迎えた今でも木の香りが漂い、柱や梁の艶は失われていません。

リビングや和室のクーラーは未設置のまま。沖縄古民家の通風設計の基本に倣ったこの家では、各室の戸を開ければ南北にスムーズに風が流れ、蒸し暑い夏の間も無理なく快適に過ごせます。

また台風などの強風による圧力を軽減するために、外壁には杉板を二重に張り、法律で定められた基準の約2倍の強度を実現。雨水対策では、通常は垂木の上に打ち込む面戸板の位置などを工夫することで、軒桁からの吹き込みを完全に遮断しています。

沖縄の気候風土に適した木造住宅のあり方を求めて研究と試行錯誤を重ね、一つの完成形に到達したこの住宅は、この先も大きく手を加えることなく、経年変化を許容し味わう暮らしに寄り添います。

伝統構法をベースに耐久性・耐候性を高める 技と知恵を尽くした貫木屋(ぬちじやー)

築後3カ月頃の写真。建築当時はまだ若くて白っぽかった床の杉材に、だいぶ色味が出てきたのが見て取れる。梁や桁など小屋組の豪快さは当時のまま。当時は末っ子がまだ1歳だったため、囲炉裏端を隠してラグを敷いていた。照明器具はほぼLEDでそろえたため、2本の蛍光灯以外はまだ交換しておらず、寿命の長さを実感しているとのこと

伝統構法をベースに耐久性・耐候性を高める 技と知恵を尽くした貫木屋(ぬちじやー)

プレカット加工後のすべての木材に、人体に無害な防蟻・防腐薬剤の加圧注入処理を施している。表面に薬剤を塗るだけの一般的な塗布処理とは異なり、10㎜以上の深さまで薬剤を浸透させることで流出・揮発を防ぎ、確実に木材内に定着させて効果を発揮

伝統構法をベースに耐久性・耐候性を高める 技と知恵を尽くした貫木屋(ぬちじやー)

リビング側から玄関、和室を見る。戸を開ければ、周囲の豊かな自然と室内が緩やかにつながり、南面・東面から爽やかな風と光が舞い込む

設計・施工会社

木脇ホーム

TEL:098-989-8991https://kiwaki-okinawa.com

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沖縄市松本855-2

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