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琉球・沖縄年中行事 なんでもQ&A 旧暦七夕あれこれ【香炉編】

琉球・沖縄年中行事 なんでもQ&A 旧暦七夕あれこれ【香炉編】

週刊かふう2026年8月14日号に掲載された内容です。

 

Q:今年の旧暦七夕には、割れている仏壇の香炉を交換する予定です。おばたちから、「どうせなら、マギサルウコール(大きな香炉)に変えなさい」とのアドバイスが多く、私はできれば管理しやすい小さな香炉が好みなのですが……。交換する香炉にはサイズの決まりがあるのでしょうか?(南城市・Hさん・40代)

A:Hさん、来週の8月19日(水)が旧暦七夕ですので、ご回答が間に合ってよかったです。
おばさまたちは、それぞれの経験やお住まいの地域から、琉球・沖縄のしきたりを学ばれたのかもしれません。沖縄には、『クーサルトートーメー、マギサルウコール、ウフォークウチカビ(ヒラウコー)』という格言があり、今回のご質問は、この点に該当するかと思いますので、ウシ―ジャーカタ(目上の方々)のウジンブン(お知恵)をご一緒に尋ねてみましょう。

トートーメーは小さく、
ウコールは大きいほうがいい⁉

 この格言の直訳は、『小さめのトートーメー、大きめの香炉、たくさんのウチカビ(ヒラウコー)』となります。ウフォークウチカビ(ヒラウコー)のところは納得しやすいですよね。だって、ウチカビ(打紙)=カビジン(紙銭)=グソーヌジン(ご先祖さまの紙幣)ですし、ヒラウコー(平御香)=ウトゥーシ(お通し)=グクヨー(ご供養)ですので、ウチカビ(ヒラウコー)は、たくさんであるに越したことはないように思われます。

 クーサルトートーメーのところは、逆に、大きければ大きいほど、そのヤーシジ・チーシジ(家系)の偉大さを表現できるかと思われますが、よくよく考えてみますと、トートーメーが大きくなればなるほど、大切なご家族が多くお亡くなりになっていることになりますので、トートーメーは、小さいであるに越したことはありません。

 さて、本題のマギサルウコールですが、トートーメーが前述のように、小さめを理想とするのであれば、ウコールとトートーメーは、ブチダン(仏壇)・ブチグ(仏具)のワンセット、マギサルウコールではなく、ここも、クーサルウコールになるはずですよね?

ウコールの大きさは
家の繁栄を意味する

 ところが、琉球・沖縄のしきたりには、トートーメーはグソーグトゥ(あの世のこと)、ウコールはイチミグトゥ(この世のこと)という分類上の考え方があり、ウコールの大小のサイズは、そのまま、イチミである私達のチネーヌサカイ・ヤーヌハンジョーを表現しているという考え方があるとのことです。おばさまたちのアドバイスは、この考え方を参考にされているのだと思います。

 旧暦七夕にウコールを交換するとき、その交換するウコールに適切なサイズがあるのではなく、交換する以前のウコールを基本とし、それよりも大きなサイズにすれば、「ますますチネーヌサカイ・ヤーヌハンジョーになるのでは?」ということなのでしょう。

 ここでのポイントは、ウコールを実際に大きくする以外にも、琉球・沖縄のしきたりでは、交換する以前のウコールと同じサイズのウコールに交換しても、サイズアップしたことと同等に評価されるありがたい現状があります。ウコールを新しくすること、それ自体もチネーヌサカイ・ヤーヌハンジョーととらえてくださるのでしょう。

 Hさんには、小さな香炉を好みであれば(例えば、お仏壇の扉を閉めたときに、香炉のヒラウコーが扉にあたり火事になるかもしれないなど)、おばさまたちにご相談し、それでも、なおかつ、マギサルウコールのアドバイスがあるようでしたら、今、ご供養されているウコールと同じサイズのウコールに交換されてみてはいかがでしょうか? 多分、おばさまたちもマギサルウコールとの評価をくださるのではないでしょうか。

 ちなみに、新しいウコールは、海水に見立てた塩水で、軽く3回お拭きして、交換される手順がありますので、どうぞご参考になさってみてください。

琉球・沖縄年中行事 なんでもQ&A 旧暦七夕あれこれ【香炉編】

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