上質な日常を謳歌する「贅」をまとった住まい
- DATA
- 所在地:那覇市
- 家族構成:夫婦、子ども4人
- 設計:アイムホームデザイン(担当/仲順裕二)
- 敷地面積:205.25㎡(約62.08坪)
- 建築面積 :123.07㎡(約37.22坪)
- 延床面積:382.87㎡(約115.81坪)
- 用途地域:第一種低層住居専用地域
- 構造:鉄筋コンクリート造(地下1階、地上3階)
- 完成時期:2019年6月
- 建築:株式会社アイムホーム(担当/大宜見徹)
- 電気:株式会社アイムホーム(担当/仲宗根朝健)
- 水道:システム企画有限会社
- キッチン:株式会社LIXIL、株式会社大和工業
眺望が開けた高台に建つUさん宅は、地下1階、地上3階からなる4層構造の家。憧れのイタリア家具が映えるようにプランニングを進め、趣味の映画と音楽を満喫できる仕組みを導入。他の誰でもない、自分たち自身が最も贅沢感を味わえる住まいを手に入れました。
第2のライフステージを見据え、
「自分たち自身」を最優先
Uさん宅を一言で形容するなら、世界観のある家。インテリアにしろ家具にしろ設備にしろ、住宅を構成する一つ一つの要素には「こんな家に住みたい」という価値観が投影されており、それぞれが個性を保ちながらもお互いに調和して、贅沢感を増幅しています。
「趣味の映画と音楽をとことん楽しめて、家具は昔から憧れていたイタリアブランドでそろえたい。家づくりで要望したのは、基本的にそれだけなんです」とご主人。だから間取りや空間の取り方は、担当の建築士にほぼお任せ。機能的で使いやすく、こだわりの要素が映えるようにプランを整えてもらいました。
Uさん一家は夫婦と子ども4人の6人家族です。昨年6月の新居完成前までは長らくマンション住まいをしていましたが、子どもたちが大きくなるに従い手狭感も強まり、「やっぱり一戸建てに移ろう」と計画に着手。やがて現在の土地が売りに出たとの情報を得ると即購入し、「以前からお付き合いがあり、仕事ぶりやスタッフの皆さんの人柄もよく知っていた」という建築会社を訪ねて相談を始めました。既に子育てに手のかかる時期は過ぎていたこともあり、第2のライフステージを見据えて、「年齢的にも50歳という一つの節目。今までは家族最優先でやってきたけれど、今度は自分たちのことだけを考えた家にしてもいいでしょう」。
新居は地下の駐車場を含めて4層でプランニング。1階はリビングを中心とした集いの場、2階は主寝室と個室をまとめたプライベートスペース、そして3階はゲストルームに充て、どのフロアもテラス・バルコニーに面する空間は目いっぱいボリュームを確保しました。室内にいながらでも、眼下に広がる那覇の眺望を窓越しに楽しむことができ、「手狭さから解放され、ゆったりとした開放的な住まいで暮らすことが念願でしたからね」。ワンルーム的につながったLDKは32畳もの広さがあり、どんな大型のソファセットでもサイズを気にせずレイアウトできます。
家具が基準の家づくり。
音響は映画館さながらの臨場感
本格的なUさんの出番は家具選びから。東京にあるイタリア家具のショールームには何度となく足を運び、ソファセット、ダイニングテーブル、ベッドなどを吟味しながら、「何をどこに配置するか」まで事前に綿密に検討しました。
他のインテリアを決める際も、家具との相性が第一の選考基準。例えばキッチン壁面の収納は、「エレファントグレー」と呼ばれる特色のブランドカラーを手本にカスタマイズしたもの。また「空間にこれだけのボリュームがある分、たくさんの色を使いすぎてうるさくならないように」とベースカラーを白・黒・グレー・ブラウンの4色で統一し、インテリアコーディネーターや建築士と一緒に一つ一つ素材を決めていきました。
趣味の映画と音楽は、目と耳で楽しめる仕掛けを随所に盛り込みました。ご主人はお気に入りの映画やアーティストグッズのちょっとしたコレクター。「以前は飾りたくても置き場がなかったから」と新居では1階から3階までの階段に、ディスプレー用の棚を造作しました。さらに映画館さながらの迫力が味わえる音響システムを導入し、すべてのフロアをネットワークでつないで、どこにいてもスマートフォン一つで操作できる仕組みを取り入れました。家づくりは基本的にご主人に一任していた奥さまも、「すごい臨場感。ソファに座って映画を見始めたら、この場から動けなくなりますよ」と圧倒されている様子。もちろん音楽だけの鑑賞やスポーツ観戦でもその魅力は存分に体感でき、昨年はラグビーワールドカップの観戦に大活躍したそうです。
そして迎えた2020年のオリンピックイヤー。新築して初めて過ごすお正月は、お気に入りの家具に囲まれながら、家族でにぎやかにホームパーティーを楽しんでいるのでしょうか、あるいは映画三昧の日々でしょうか。いずれにしろ贅を尽くした新居にふさわしい、贅沢な一年の始まりを送っていることでしょう。