家族の笑顔咲く こだわりのキッチン
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- 週刊かふう:2019年5月31日号より
かつては表からみえないよう、家の奥にしつらえることが多かったキッチン。
今では、オープンな空間に配置して、ダイニングやリビングと一体化させるなど、家族が集まる家の中心的場所になることが多くなりました。
みんなが居心地のよいキッチンを造るためのポイントとは?
「こんな家に住みたい」で紹介してきた家の工夫を凝らしたキッチンを厳選。
それぞれの家族のこだわりポイントから、キッチンづくりのヒントをもらいましょう。
レイアウトは広さと使い方で選ぶ
キッチンは、リビングダイニングとのつながり方によって、オープン、セミオープン、クローズドといったスタイルに分けられます。リビングダイニングとの一体感を求めるなら、棚などの遮るものがないオープンスタイルがオススメ。
さらにキッチンのレイアウトには、「I型」「Ⅱ型」「L型」「U(コの字)型」「ペニンシュラ(半島)型」「アイランド型」の6タイプがあります。これらは、広さと使い方を考慮して選ぶのがポイントです。
省スペースで造りたいなら、壁付きのI型やL型を。ダイニングやリビングが背後になりますが、それらとの間にキッチンより少し高いくらいのカウンターなどを置き、ダイニングテーブルを横付けにして目隠ししながら空間をつなげるという手もあります。
作業のしやすさを求めるなら、Ⅱ型やU型がオススメ。調理台、コンロ、シンクの間の家事動線を短くできることがメリットですが、ある程度のスペースが必要になります。
対面式のペニンシュラ型やアイランド型は、リビングダイニングへの距離が近くアプローチがしやすい反面、どの角度からもキッチンが丸見えになってしまうデメリットもあります。この場合は特に、収納をどのように造るかがポイントになるでしょう。
意外と忘れがちなキッチンの収納
キッチンを造るとき、デザインや設備の機能面に目がいきがちですが、実は計画的に考えたいのが収納です。素敵なリビングの先に、雑然としたキッチンが見えてしまってはもったいない。しかし、リビングダイニングとの間を仕切るような縦型の食器棚や吊戸棚をしつらえてしまうのは、せっかくのオープンな空間が台無しです。
もしキッチンの奥行きに余裕があるのなら、背面に収納棚やパントリーをしつらえるものよいでしょう。食品のストックだけでなく、普段あまり使わない食器や調理器具などを収納できます。
キッチンは“雑然として人目に触れない場所”から、“人が集まる憩いの場所”に変化しています。そのスタイルは、家族の数だけあるといってよいでしょう。だからこそ、デザインも機能も、家族全員で意見を出し合い検討したいところです。みんなが集まってくつろげる居心地のよいキッチンを造りましょう。