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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

DATA
設  計: 株式会社 徳里産業
敷地面積: 416.0㎡(約125.8坪)
建築面積: 131.0㎡(約 39.6坪)
延床面積: 115.3㎡(約 34.9坪)
用途地域: 第一種低層住居地域
構  造: 壁式鉄筋コンクリート造
完成時期: 2022年7月
施  工: 株式会社 徳里産業
電  気: 閃光電器
水  道: 名設
キッチン: クリナップ

まわりに親族が暮らすTさんの住まいは、子どもたちの成長をともに見守ってくれる好環境。
居心地の良さファーストの「おうち時間」が流れます。

 

週刊かふう2023年1月3日号に掲載された内容です。

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

将来の住み心地から平屋という選択を

 きれいに手入れされた花壇の横を抜けると広い駐車場とモダンなファサードが印象的なTさんのお宅が現れます。奥さまの実家の敷地を分けてもらって新居を構え、隣近所も親族が住むこの地域は、就学前の子どもたちが従兄弟や友だちと敷地内で自転車乗りができるなど、とても良好な住環境とのこと。
「学校や公園が近く、たくさんの身内に見守ってもらいながら安心して子育てできますね。何かといってはみんなで集まって楽しんでいます」とまだ幼い末っ子を抱っこしたTさんが話します。
「高校時代の3年間をともに過ごした友人・名波佑亮さんが徳里産業の営業職に就いていて、彼に家づくりの相談をしました。野球部のチームメイトでもあったので互いに気心が通じ合い、細部については漠然としたイメージしか伝えられなくても、こちらの意図をちゃんと読み取ってくれました」と厚い信頼を置いています。

「第1条件は平屋であること。2階建てにすると、子どもたちが独立したら上階を使わなくなるだろうと考えました」というTさん夫妻のオーダー、そして敷地の形状と奥にある畑への通路にも配慮して、奥行きを生かしたレイアウトプランにたどり着きました。
 さらに話を聞くと、Tさんのお父さまは枠型職人として、Tさんの弟さんは徳里産業社員の工事現場監督として、この住宅の建設に携わったそうです。家族や親族、友人の力に支えられて完成した心あたたまる様子が感じられます。

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

5人掛けのソファがわが家のシンボル

 対面キッチンにカウンターデスクを備え付け、ダイニングテーブルは置いていません。
「もともと座卓で食事するスタイルだったので、今はリビングテーブルを兼用しています。ダイニングテーブルを入れない分、子どもたちの遊びスペースが広くなりました」と案内するTさんは、新居でのライフスタイルをしっかりと想像していました。
 家族5人が横並びに座れる大型ソファをリビングの壁際に配置したいので、掃き出し窓は大きくなくてよい。その希望に応えた徳里産業から、大きな開口部は1カ所に絞り、ソファの背を付けた壁に出窓を創ることを提案されました。出来上がってみると、出窓は子どもたちの記念写真をディスプレーするのに最適な場となっています。

 ソファの横に置かれたヴィンテージ調のベビーベッドは「20年くらい前から妻の親族間で共用しているもので、うちの3人の子も使わせてもらっています」と、新しいモノと長年の愛着が積み重ねられてきたモノ、ファミリーの歴史が織り成すすてきなエピソードが聞けました。
 ソファに座ると、青空のもと南天や多肉植物が植えられた美しい小庭が見えます。
「私専用のスモーキングスペースです」と苦笑いするTさんですが「わが家で一番長い時間を過ごすソファとスモーキングスペースがあれば、私個人の部屋は要りません」と断言するほど、大のお気に入りの場所なのだとか。

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

これまでの経験を反映し、使い勝手の良さを優先

 日頃の動線に配慮した家事がラクになる工夫も満載です。
「以前住んでいたアパートでは乾燥機が洗濯機の上にあり、乾燥機の中まで手が届かず困りました」と奥さま。
 そこで洗面所を広めに配分し、洗濯機と乾燥機は横に並べて設置。乾燥機の高さは奥さまの身長と調整しています。また洗面所と脱衣所の間に引き戸を設けて、誰かが入浴中でも洗面所を使えるよう配慮しています。

 リビングの奥には隠し部屋のようなスペースがあり、散らかりがちな子どもの遊び道具や掃除機などを収めています。特に、大きい方の子ども室の仕切り戸を収納するアイデアが秀逸。
 自分たちなりのライフスタイル、そして日頃の動線や家事について熟考し整理することが、住み心地の良さを高めると実感したTさんの家でした。

写真ギャラリー

家族の愛で満たされた 敷地の広さが魅力の平屋

厚い信頼と実績が物語る「幸せをかたちに」創造する技術


株式会社 徳里産業 
右:名波佑亮さん(営業部) 中:富山留美子さん(設計部) 左:徳平悠人さん(工事部)

「幸せをかたちに」をミッションに掲げる株式会社徳里産業は、住む人の心地よさや満足にこだわり、個人の注文住宅をはじめ分譲マンションや建売分譲住宅など「住」に関わる実績と技術を培ってきた企業です。また商業施設や公共工事の建設にも携わり、創業から38年に渡る幅広い活躍に高い評価を得ています。

 今回紹介した徳平さんのお住まいは、オーナーと徳里産業営業の名波佑亮さんが高校の同期生という信頼関係からスタートした案件でした。
「徳平さんから伝えられた『シンプルだけど、シンプル過ぎず』という注文に私たちの発想や技術をプラスして、プランニングを練っていきました」と当時を振り返る名波さん。

 例えば徳平さん専用の「ブレイクスペースがほしい」という希望には場所を設けるにとどまらず、一服をする間にも憩いを感じるような植栽を施しています。この小庭はリビングのソファに腰掛けると視界に入る位置にあり、室内に居る家族も美しい緑を楽しめます。駐車場の土間コンクリートは、スリート目地の間隔やコンクリート端の仕上げにひと工夫加えることでデザイン性を高めています。
 名波さんの「私がこれまで携わってきた物件の『これはいいな』と思ったアイデアや設備は、ひと通り提案しました」という言葉に熱の入れ具合が伝わってきます。

 設計を担当した富山留美子さんは「建物の形や配置は、徳平さんの間取りに関する希望やおじいさまが耕作している隣地の畑へのアクセスを考慮し、駐車場が畑へのアクセス路を兼ねる奥行きのある長方形をお勧めしました」と工夫点を話します。
 そのほか、家事をしながらリビングに向き合える対面式キッチン、リビングに隣接するようレイアウトした子ども室、アプローチ上の庇(ひさし)に奥行きを持たせて主寝室のハイサイドウインドーから直射日光が当たらないようにするなど、「主婦の観点からご要望にお応えしました」といいます。

 今回の案件には、オーナー実弟の徳平悠人さんも現場監督として建築に参加しています。「自分の兄の物件でとても緊張しましたが、設計部と営業部の方、工事部の上司のサポートを受け、とても綺麗な家が完成してよかったです」との感想が聞けました。
各人のプロとしての力が掛け合わされて、見事にカタチとなったこだわりの住まい。多くの人々の想いと徳里産業の優れた技術力の結晶です。

設計・施工会社

嘉手納町字嘉手納477

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